忍者ブログ
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

日本の木材加工機械メーカーにロシアからの引き合いが増えているそうです。広大な地に豊富な森林資源をもつシベリアや極東では、日ロの合弁による木材加工工場も稼動しているのですが、ロシア政府が来年から原木の輸出税を大幅に引き上げる(実質的な禁輸)ため、いままで丸太を日本に輸出してきたロシアの会社は、自分たちでベニヤにしたり、住宅材にしたりしなければなりません。でも、そのための機械も技術もないから、日本製を買うというのが理由らしい。

原油や天然ガス、あるいは希少金属などの天然資源の価格が高騰を続けるなか、ロシア政府は「これまでのような資源の安売りはしない」と宣言したわけです。「いつまでも自国の資源を売って、外国からモノを買う国であってはいけない」という危機感もあるのでしょう。

日本に安い北洋材が入ってこなくなると、日本の住宅価格も上がるかもしれません。でも、国土の70%が森林という日本が、遠いシベリアから原木を買っていたのが異常だったともいえます。

おかげで樵(きこり)という職業が廃れました。林業に携わる人が減れば、森林はきちんと間伐されなくなる。木々が密集して日光が当たらなくなると、枯れてしまい、山が荒れる。近年、猿や猪などによる農作物の被害が増えているのは、自然と人間が共生するかつての里山が少なくなったからだといいます。

原木が入らないことで、日本の木材加工機械が外国に売れる(国内のシェアは年々縮小しているそうです)。国内の森林資源を見直す機会になる。森林は二酸化炭素を吸収するから、京都議定書のCO2削減目標達成に貢献する。禁輸によるマイナスよりプラスの方が多いみたい。

ロシアや中国では、日本産のフルーツがよく売れているそうです。モスクワのセレブが買いにくる高級スーパーで、私は1個1,500円の青森産りんご「ふじ」を見たことがあります。異常な価格ではありますが、アメリカの金融危機によって日本の自動車のアメリカ向け輸出が減ると、日本経済全体も深いダメージを受けるような構造から、重点をもう少し1次産業へ移行させることで、国民はいまより多少は安心して暮らせるのではないか。

むかしばなしに登場する大人は、たいてい農林水産業に従事しています。なかでも「きこり」は、子供の私にとって一番ミステリアスでした。深い森のなかで1人、天までそびえるような太い幹に向かって、黙々と重い斧を振り下ろす。かっこいい。そんな姿を思い浮かべたからです。
PR
毎週水曜更新の『マガジン9条』です。

「世界恐慌」などという恐ろしげな言葉が
聞こえてくる今日このごろ。
「金融資本主義はもう終わり。パラダイム変換を!」
前々回の森永卓郎さんのコラムに書いてあったことが、
今まさに、現実味を帯びてきいていますが・・・
そんな森永さんのコラム、今週更新しています。

さて、今週の「マガジン9条」は、
まずは、
解散総選挙特集を組みました。
【わたしの1票の理由】では、
みなさんからのご意見を大募集。

是非、ご参加ください。

【この人に聞きたい】は、
国際的に活躍する
トランペッター・近藤等則さんにご登場いただきました。
画家の黒田征太郎さんらと展開する
「PIKADONプロジェクト」について、
ご自身の活動や「日本」という国について、
たっぷり語ってもらっています。

【森永卓郎の戦争と平和講座】は、
「米国覇権の終わりのはじまり」。

リーマン・ブラザーズ破綻に始まる
アメリカ金融バブルの崩壊は、
なぜ起こり、どうなっていくのでしょうか?

【伊藤真のけんぽう手習い塾】は、
今回が最終回です。
憲法解釈を変えて集団的自衛権の認める、
なんていうタカ派首相の声が早速聞こえていますが、
本来の9条を持つ日本のすすむべき道について、
塾長から強いメッセージです。

【鈴木邦男の愛国問答】は、
「潔癖性と愛国」。きれい好きは悪いことではないけれど、
それが度を過ぎたとき、何が起こるのか?

【雨宮処凜がゆく!】は、
下請け運送業者の過酷な労働現場を追った映画
「フツーの仕事がしたい」のお話を。
さらに言葉を失う、
派遣労働の「国境越え」についても。

【癒しの島・沖縄の深層】は、
「タカ派大臣の言動と歴史認識」。
「5日間大臣」に終わった中山元国土交通相の発言について考えます。

【週間つぶやき日記】は、
成立直後から暗雲立ちこめる麻生内閣について。

【マガ9レビュー】は、
ある市議会議員選挙立候補者の選挙戦を追った
ドキュメンタリー映画『選挙』を取り上げます。

その他【みんなのこえ】も更新しています。
【お知らせメモ】は、随時更新となりましたので、
時々、チェックしてみてくださいね。
告知したいイベント情報は、専用メールフォームからどうぞ。
「お知らせメモ」のコーナー内のトップ、左側にあります。

それでは今週もじっくりとお読みください。
(水島さつき)

ドイツの週刊紙『ツァイト』の9月4日号に表題の記事がありました。アメリカのアイゼンハワー大統領が1961年に行った大統領離任の演説を取り上げたものです。

多くの人が「アメリカに神の祝福を」といった愛国調のフレーズを期待しているなか、アイゼンハワーは、アメリカを脅かす軍産複合体の存在に警告を発しました。

アイゼンハワーによると、当時、軍需部門における雇用者の数は350万人で、毎年の国防費は全国民の所得額を超えていました。彼は「政界は軍産複合体の過剰な影響力を警戒しなければならない。コントロール不可能な力は恐ろしい結果を招く危険がある。軍産複合体がわれわれの自由と民主主義を脅かすものであってはならない」と述べました。

第2次世界大戦時にヨーロッパ連合軍最高司令官、戦後はNATOの総司令官も務めた生粋の軍人であるアイゼンハワーが、こうした警告を発せざるをえないほど、軍民の産業の結びつきが強くなったのでしょう。

そもそもアメリカは、第2次世界大戦の前までは、反軍国主義的な社会だったといいます。ヨーロッパから移民してきた人々は、「自分たちの生活は自分たちで守る」として、自らは銃で武装するものの、国家が強大な軍事力をもつことをよしとしなかったのです。

たとえば、スコットランドから移住し、後に鉄鋼会社を興して成功を収めたカーネギーは1899年に反帝国主義同盟を立ち上げています。軍事費の増大は、国民の生活を脅かす無駄と考えられていました。1920年代に国際社会における軍縮にイニシアチブをとったのはアメリカです。

日本国憲法には、こうしたアメリカの伝統が反映されたと思います。

ところが、第2次大戦の勝利がアメリカをおかしくしてしまった。原子爆弾の開発に成功したマンハッタン計画に始まって、その後、民間の先端技術が軍事に深く組み込まれていく。朝鮮戦争、ソ連との軍拡競争により、軍産複合体は巨大化していくが、アメリカの繁栄の影に隠れてしまった。いみじくも、その危険性を察知したのが大統領本人だったのでしょう。
『ツァイト』紙は、アイゼンハワー演説がいまもアクチュアルな問題を提起しているといいます。

2008年のアメリカの国防費のうち、イラクとアフガニスタンに充てているのは6,230億ドルだそうですが、これは国防省のなかの予算であり、足りない戦費は、たとえばエネルギー省の原子力爆弾の研究開発費から捻出されているといいます。ですから軍事費は実際にはどのくらいかかっているのか、正確には把握されていないというのです。

自国経済において軍産複合体の比重が大きくなれば、その国は世界地図を見渡して、「次の戦場は?」と探さざるをえなくなるのではないか。軍事技術から派生して発展したIT技術は、金で金を生む複雑な金融部門も肥大化させました。

私たちはいま、深く蝕まれたアメリカ経済の姿を見ているように思えます。

先日、ブッシュ大統領は金融危機対策のための公的資金投入について理解を求めるため、マケインとオバマの両大統領候補をホワイトハウスに招きたいと述べました。現役の大統領が共和党、民主党の候補者を呼ぶなんて、聞いたことがありません。「アメリカ経済は異常な時期を迎えている」と語るブッシュ大統領の表情は、自分の手に負えない状況に置かれて、判断能力を失った者のそれに見えます。

こうしたなか、原子力空母が米軍横須賀基地に配備され、麻生首相は国連演説後に「集団的自衛権は認められるべき」と発言し、ブッシュのアメリカを信奉する小泉純一郎氏が議員を引退するというニュースが入りました。 小泉氏は「引き際」を強調していますが、私には、自らの構造改革への批判の高まりにいち早く気づいて「ケツをまくった」ように見えます。小泉改革を実質的に担った竹中平蔵氏が2年前、小泉内閣退陣とともに議員を辞職したときと同じ臭いがするのです。

日本の政治家の言動だけを見聞きしていると、かえって私たちの未来の行方を見誤るのではないか。最近、そんな気がしてなりません。
毎週水曜更新の『マガジン9条』です。
本日福田内閣が総辞職し、
まもなく麻生新内閣が誕生するそうな。
でも新聞の一面は、引退を報じる王監督の顔写真でした。
王さん〜おつかれさま!
さて、今週の『マガジン9条』は、

【伊勢崎賢治の平和構築ゼミ】は、
スーダン編がいよいよ最終回。
スーダン出身のアブディンさんの視点から
平和構築に向けて、国際社会は、
そして日本は何をすべきなのか?を考えます。

【やまねこムラだより】は、臨時便をお届けします。
「事故米」問題を生み出したものは何なのか、
辻村さんが鋭く指摘しています。

【雨宮処凜がゆく!】は、
「ホームレスになっていた友人。の巻」。
かつての遊び友達から届いた手紙の内容とは?
衝撃の内容に、言葉を失います。

【癒しの島 沖縄の深層】は、
「沖縄の離島格差問題と米軍基地拡大路線」について。
本島だけでなく離島でもまた、
軍事設備をめぐる問題が深く侵攻しているのです。

【つぶやき日記】は、
「事故米」問題の話から。予想通りの結果に終わった、
自民党総裁選の結果についても触れています。
新聞で見かけたいくつかの記事についてのつぶやきを。

【マガ9レビュー】は、
『ビジネスに「戦略」なんていらない』。
ビジネスとはそもそも何なのか、考えさせてくれる1冊です。

【マガ9トークイベント】は、
第3部のレポート「マスメディアと憲法9条」についての
トークセッションの収録を更新しています。

その他【みんなのこえ】も更新しています。
【お知らせメモ】は、随時更新となりましたので、
時々、チェックしてみてくださいね。
告知したいイベント情報は、専用メールフォームからどうぞ。
「お知らせメモ」のコーナー内のトップ、左側にあります。

それでは今週もじっくりとお読みください。
(水島さつき)


驚いた!米国大手証券会社リーマン・ブラザーズの経営破綻。
これって、
森永卓郎さんが「マガ9」コラムで予言した、
「金融資本主義の崩壊」そして「パラダイム転換」の幕開けか?
そのモリタクさんの本を今作ってます。
10月刊(大月書店)です。
読みながら、ああ、
「アメリカ型弱肉強食社会」とは、
早くおさらばしたいっ! と呻く水島さつきが
更新のお知らせにやってまいりました。

さて、今週の『マガジン9条』は、

【伊勢崎賢治の平和構築ゼミ】は、
ダルフール紛争について。
この「世界最大の人道危機」はなぜ起こったのかを、
スーダン出身のアブディンさんの視点から
読み解いてもらいます。

【鈴木邦男の愛国問答】は、
投開票まで1週間となった自民党総裁選を踏まえて。
私たちが求めるべきは、「強いリーダー」なのでしょうか?

【雨宮処凜がゆく!】は、
「現代を読み解く素晴らしき漫画の世界。の巻」。
若者を取り巻く厳しい現実は、
小説のみならず漫画の世界にも少なからぬ影響を与えているようです。

【狸穴から】は「テレビ」がテーマ。
「これ、テレビで聞いたんだけど…」、
そんな台詞をつい口にしていませんか?

【癒しの島 沖縄の深層】は、
メディアを賑わす自民党総裁選…ではなく、「それより気になること」を。
霞ヶ関の「革命的改革」を強く主張する岡留さんです。

【つぶやき日記】は、
新聞で見かけたいくつかの記事についてのつぶやきを。
リーマン・ブラザーズ破綻のニュースについても考えます。

【マガ9レビュー】は、
公民権運動の嵐が吹き荒れた1960年代を舞台に、
アメリカ南部の人種差別の実態を描き出した
映画「ミシシッピー・バーニング」を紹介します。
その他「みんなのこえ」も更新しています。

その他【みんなのこえ】も更新しています。
【お知らせメモ】は、随時更新となりましたので、
時々、チェックしてみてくださいね。
告知したいイベント情報は、専用メールフォームからどうぞ。
「お知らせメモ」のコーナー内のトップ、左側にあります。

それでは今週もじっくりとお読みください。
(水島さつき)

選挙の季節が近づいています。
私たちの国が、今日のお天気みたいに
爽やかな社会にならんもんかなあ・・。とか、
水島さつきが、ノムさん風にぼやきつつ
更新のお知らせにやってまいりました。

さて、今週の『マガジン9条』は、
【この人に聞きたい】は、寺脇研さんの第2回。
ご専門である「教育」と憲法について、
さらに突っ込んでお話を伺いました。

【伊勢崎賢治の平和構築ゼミ】は、
スーダン出身のアブディンさんを迎えての第2回が開講。
まずはなかなか知る機会のないスーダン現代史を、
当事者としての目線から振り返っていただきました。

【森永卓郎の戦争と平和講座】も更新。
前回、「金融資本主義の終焉」を予言した森永さん、
次にやってくるのは「普通の社会」だと見ているそうです。
「普通の社会」って、どんな社会でしょう?

【伊藤真のけんぽう手習い塾】は、、
「テロとの戦いと非暴力防衛への共通認識」。
9.11からまもなく7年。
アメリカの無謀な戦争に荷担しつづける日本の姿勢に、
意義を唱えます。

【雨宮処凜がゆく!】は「社会保障と貧困ビジネス」の巻。
経済格差を利用し、人々をさらに追いつめる
「貧困ビジネス」の存在について、改めて考えます。

【癒しの島 沖縄の深層】は、先日最高裁で出されたある判決について。
「三権分立」はもはや、幻想に過ぎないのでしょうか?

【つぶやき日誌】は、たまにはほんの少しですが希望の見えそうなニュースの話を。
「やまねこムラ」訪問時に考えたこと、感じたこともあわせて。

【マガ9レビュー】は、ナチスに利用され、
歴史に翻弄される1人の芸術家を描いた映画「メフィスト」を取り上げます。

【マガ9イベント報告】伊勢崎賢治さんのトーク、
後半部分を収録した「マガ9イベント報告」も更新です。

その他【みんなのこえ】も更新しています。
【お知らせメモ】は、随時更新となりましたので、
時々、チェックしてみてくださいね。
告知したいイベント情報は、専用メールフォームからどうぞ。
「お知らせメモ」のコーナー内のトップ、左側にあります。

それでは今週もじっくりとお読みください。
(水島さつき)

8月末から9月初旬かけてモスクワとサンクトペテルブルグを訪れました。両都市とも気温はすでに10度を下回っていましたが、原油と天然ガスの莫大な輸出収入による好景気のなか、ロシア国民の消費熱は留まるところを知らず、いたるところに自動車、家電、化粧品、高級ブランド服などの宣伝広告があふれていました。

無数の商業広告のなかに、ちょっと異質なポスターがありました。白赤黄の3色旗と白赤青のそれが結ばれているシンプルなイラストの下には「ツヒンバリよ、われわれはいつも一緒だ」というコピー。白赤黄の3色旗は南オセチア州の旗で、ツヒンバリは同州の州都。すなわち「南オセチアとロシアは固く結ばれている」とのメッセージが込められているのです。

地元の「モスコー・タイムズ」紙では、グルジアからの独立をロシアに承認された南オセチア州の人々の喜ぶ写真がトップを飾っていました。それが、今年2月にセルビア共和国から独立宣言を果たしたときのコソボ自治州のアルバニア人の姿とそっくり。コソボのセルビアからの独立を支持したのは欧米諸国です。親セルビアのロシアは反対したが、最終的には欧米の主張する民族自決の原則に従った。ならば南オセチアのグルジアからの独立も、欧米は認めるべきである――というのがロシアの論理です。

先日、アメリカのチェイニー副大統領がグルジアのサーカシビリ大統領を訪問し、グルジアのNATO加盟を支持しました。チェイニー副大統領の言動をみると、彼はどうしても「冷戦」を復活させたいらしい。一方、同じ加盟国であるドイツはロシアを過度に挑発するのを避けており、NATO内では温度差がある。冷戦構造の復活というよりも、世界はもっと複雑になっていると思います。

ロシアにしてみれば、NATOの姿勢は傲慢に映るのでしょう。グルジアやウクライナなど旧ソ連諸国を引き入れようとするからだけではなく、アフガニスタンで展開するNATO指揮のISAF(国際治安支援部隊)の活動も、かなり危なっかしく見える。

ロシアは、1979~1989年のアフガニスタン侵攻の失敗を経験しています。かつてソ連が社会主義を守ろうと、世界有数の軍隊を派遣しましたが、その結果はどうだったか。戦争の長期化によってソ連経済は疲弊し、帰還兵士の多くがPTSD(心的外傷後ストレス障害)に苛まれました。

当時のソ連はアフガニスタン・ゲリラを「社会主義の敵」と呼び、いま西側諸国は自分たちの活動を「テロとの戦い」と称しています。まるでデジャブのような歴史の繰り返し。それに気づいたのか、自国兵士をアフガニスタンに派遣し、すでに死者を出しているドイツでは、撤退すべきとの世論が高まっています。

ペシャワールの会の伊藤さんの死の原因には、NATOの強引なテロ掃討作戦によるアフガニスタンの人々の反発があることは否めません。それなのに「やはりペルシャ湾での給油活動は大事」(与党議員)や「民間人を守るためにも自衛隊のアフガニスタン派遣は必要」(野党幹部)と言ってしまう思考の浅薄さは、「給油活動を持続したい」「自衛隊を派遣したい」という政治的意図からでしょうが、机上の論理をいじる人は、現実に対してもう少し謙虚であってほしい。

ロシアでは日本車がよく売れています。モスクワで開かれたモーターショーでは、マツダや三菱自動車が自社の最新型モデルを世界に先駆けて披露しました。

日本とは歴史的、政治的に決して関係がいいとはいえないロシアですが、一般国民は日本贔屓が多い。これはソ連時代からで、国営メディアはアメリカの批判はしても、日本についての報道は「日本国民は敗戦後、一生懸命働いて、経済を復興させた(だから私たちもがんばりましょう)」といったトーンが多かった。「それは日米の関係を分断させる作戦さ」と訳知り顔で言う人もいますが、日本は1960年代までソ連にとって西側最大の貿易パートナーであり、アメリカがいい顔をしなくても、ソ連との商売を続けてきたのです。

そうした積み重ねもあって、「メイド・イン・ジャパン」はロシアでとても評価が高い。サンクトペテルブルグでは昨年末よりトヨタの現地工場が「カムリ」を生産しているのですが、「ロシアでつくられたカムリではなく、日本でつくられたカムリじゃなくてはだめ」という消費者もいるほど。

こんな日本ブームが2000年代に入ってから続いているというのに、日本政府はロシア外交を積極的に進めているようには見えません。北方領土問題についても「4島一括返還」の原理原則に固執するだけで、すっかり内向きになっている――そんなことを考えながら、帰りのフライトで配られた日本の新聞を手にすると、一面に「福田首相辞任」の見出しが躍っていました。
ブログ内検索
AboutUs
マガジン9条編集部
magazine9
ここは「マガジン9条」のブログです。「マガジン9条」とは、05年の3月に立ち上がった週刊のウェブマガジン。「憲法9条」のことを中心にさまざまな記事を掲載しています。このブログは、その「マガ9」の編集に関わるスタッフたちよって綴られる日々のあれやこれやです。「マガ9」の更新情報や、編集からこぼれてしまった情報などもこちらで紹介していきます。
●スタッフ紹介・・・・
水島さつき)
編集作業と事務局の仕事、それから週一のメルマガ担当。時々、「この人に聞きたい」インタビューや対談、ルポなどもやってます。年齢は秘密です。趣味は、猫を可愛がること。
コルヴィッツ)
「世界から見た今のニッポン」へのコラムを集めるべく、友人知人関係を越えて、ネットの海を遊泳しています。気分転換にやるのは、深夜にロックをヘッドフォンで聴いて踊ること(もちろん誰も見てないところで)。
想起来)
(シャンチーライと読んでください。中国語で「思いつく」)「マガジン9条」創刊以来の関わりですが、今は特に担当はありません。関心があるのは、肩こり、眼精疲労、腰痛をどう治すか。北京五輪に行くかどうか、迷ってます。好きな食べ物は、りんごとおせんべい。
アンドレ)
2m近い身長に120キロの体重をもち、どこからどう見ても体育会系、が、まったく運動をしたことがないオタク中年サラリーマン35歳。埼玉県在住。マガ9のアクセス向上主任。好みのタイプは音無響子。
図案チーム)
デザイン、イラストを担当の4人チーム。マガ9のページデザインには、読みやすさ、明るさ、ばかばかしさ、正直さ、テキトーさを心がけています。
「マガ9」の本
「マガジン9条」に連載されていた記事から6冊の本が生まれました。※アマゾンにリンクしています。






広告:忍者ブログ、[PR]