忍者ブログ
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「グッドモーニング、エブリバデー。今日からサミットやからな、授業は英語でやろかのー」と言ったのは体育教師でした。われわれ生徒はドン引きでしたが、彼は校庭でかまわず「わははははー」と高笑い――。

いまから約30年前の1979年6月、東京サミットが行われたときのことです。田舎の学校でも、「日本に先進国の首脳が一同に集結!」というビッグニュースで持ちきりでした。

脱亜入欧の時代じゃあるまいし、といまならツッコミを入れるところですが、当時、通っていた高校はホストとしてサミットを仕切った大平首相の出身校。先生たちはほとんどユーフォリア状態でした。

そもそもサミットを提唱したのは、西ドイツ(当時)のシュミット首相とフランスのジスカールデスタン大統領です。1970年代はOPECの石油値上げやベトナム戦争でのアメリカの敗退など、戦後世界の枠組みが大きく揺れ動くなか、西側先進国は団結して対処しようというようなことをシュミットが言ったのが始まりだったと思います。

原油価格の高騰、アメリカの影響力の低下って、いまと状況がとても似ている。でも、違うのは世界の仕組み。西側に対抗する東側(社会主義陣営)はないどころか、敵であったソ連=ロシアもG8の仲間になっている。

シュミットは1990年代後半、投機が横行する国際金融の現状を憂慮し、国際的な資本取引には規制が必要だと、早くもグローバリゼーションに警鐘を鳴らしていました(「グローバリゼーションの時代」)。

ところが、その後も延々と続いたサミットは、まったくの無策というか、グローバリゼーションにブレーキをかけるかわりに、アクセル踏んだというか、その性格が設立当初の目的とずいぶんかけ離れてしまったように思えます。この先進国クラブ、真剣に原油や穀物の価格高騰に歯止めをかける気があるとは思えません。ブッシュ大統領は、先の食糧サミットにも出てないし。

あの上機嫌の体育教師の笑顔を懐かしく思い出すとともに、いまのG8のお祭り騒ぎに「時代遅れ」を感じているこのごろです。
PR
Comment※コメントは承認制とさせていただいてます。
お名前:
URL:
メール:
文字色:
タイトル:
コメント:
パス:
Trackback
この記事にトラックバックする:
ブログ内検索
AboutUs
マガジン9条編集部
magazine9
ここは「マガジン9条」のブログです。「マガジン9条」とは、05年の3月に立ち上がった週刊のウェブマガジン。「憲法9条」のことを中心にさまざまな記事を掲載しています。このブログは、その「マガ9」の編集に関わるスタッフたちよって綴られる日々のあれやこれやです。「マガ9」の更新情報や、編集からこぼれてしまった情報などもこちらで紹介していきます。
●スタッフ紹介・・・・
水島さつき)
編集作業と事務局の仕事、それから週一のメルマガ担当。時々、「この人に聞きたい」インタビューや対談、ルポなどもやってます。年齢は秘密です。趣味は、猫を可愛がること。
コルヴィッツ)
「世界から見た今のニッポン」へのコラムを集めるべく、友人知人関係を越えて、ネットの海を遊泳しています。気分転換にやるのは、深夜にロックをヘッドフォンで聴いて踊ること(もちろん誰も見てないところで)。
想起来)
(シャンチーライと読んでください。中国語で「思いつく」)「マガジン9条」創刊以来の関わりですが、今は特に担当はありません。関心があるのは、肩こり、眼精疲労、腰痛をどう治すか。北京五輪に行くかどうか、迷ってます。好きな食べ物は、りんごとおせんべい。
アンドレ)
2m近い身長に120キロの体重をもち、どこからどう見ても体育会系、が、まったく運動をしたことがないオタク中年サラリーマン35歳。埼玉県在住。マガ9のアクセス向上主任。好みのタイプは音無響子。
図案チーム)
デザイン、イラストを担当の4人チーム。マガ9のページデザインには、読みやすさ、明るさ、ばかばかしさ、正直さ、テキトーさを心がけています。
「マガ9」の本
「マガジン9条」に連載されていた記事から6冊の本が生まれました。※アマゾンにリンクしています。






広告:忍者ブログ、[PR]